ケナガネズミ (ネズミ目ネズミ科) Diplothrix legata 英名 (English name) Ryukyu long-furred rat

・沖縄県レッドデータブック:絶滅危惧IA類
・環境省レッドデータブック:絶滅危惧IB類
・国指定天然記念物
・国内希少野生動植物種

鳴き声再生ボタン 単独での鳴き声(Call of Ryukyu long-furred rat)
鳴き声再生ボタン 複数での鳴き声(Call of Ryukyu long-furred rat)

ケナガネズミは、奄美大島、徳之島、沖縄本島に分布する固有種です。体の大きさが30cmほど、尻尾の長さも30cmほどあります。日本国内に分布する在来のネズミでは、最も体が大きいネズミです。地上で走り去る後ろ姿は、まるでウサギのようです。
背面は褐色で、”ケナガ”の名の通り、長い剛毛があります。写真でもわかるとおり、尻尾の半分ほどが白いのも特徴です。 尻尾にも短い毛が生えているようです。
樹洞に巣を作り、主に樹上で活動するようです。長い尻尾を枝に絡ませたり、まるでバランスをとるように枝上から垂らしたりするなど、樹上活動に大変役立っているように見えます。ただし地上での活動も多いようです。これまで目撃した個体の複数例で、夜間林道上に降りて活動している個体を見かけています。もたつきながら林道脇の木に登ると安心するのか、じっとして見下ろしている場合があります。林道から木へ登る際もけっして俊敏とは言えません。林道上に立っている私の目のをのっそり歩きながら、林道を横断した事例もあります。
樹上では、ギャー、ギャァーと鳴くことがあり、時々キーンと高い金属音のような音が混ざることもあります。複数個体を同時に目撃することも多く、2個体の群れの他、最大で6~7個体程度の群れに遭遇した事もあります。「日本の哺乳類 改訂版」(東海大学出版会 )には「産仔数は2~5頭」とあります。雌雄の親、その子と考えると、6~7個体の群れは家族かもしれません。


Ryukyu long-furred rat ( Diplothrix legata ) is endemic species distributed in Amami Oshima, Tokunoshima, and Okinawa Island. The size of the body is about 30 cm, and the length of the tail is also about 30 cm. It is the largest of the native mice distributed in Japan. Mainly live on trees.
Ministry of the Environment RED LIST ; Endangered (EN)
Okinawa Red Data Book ; Critically Endangered (CR)
National Natural Monument
National endangered species