ヤンバルトゲオトンボは、沖縄島北部にのみ分布しています。沖縄島の北部渓流では普通にみかけるトンボです。腹長30~36mm、小さなトンボです。山地の渓流に生息します。成虫は4月~7月ごろにだけ出現します。ヤゴは渓流沿いの水しぶきがかかる苔むした岩の上や、水が染み出した岩盤などに生息しています。
以前はオキナワトゲオトンボ Rhipidolestes okinawanus が沖縄島、渡嘉敷島、徳之島、奄美大島に分布するとされていました。現在は分類が見直され、沖縄島北部の個体群はヤンバルトゲオトンボRhipidolestes shozoi、名護あたりから恩納村あたりに分布するのがオキナワトゲオトンボ Rhipidolestes okinawanus とされています。また奄美大島はアマミトゲオトンボ Rhipidolestes amamiensis amamiensis で、徳之島はその亜種であるトクノシマトゲオトンボ Rhipidolestes amamiensis tokunoshimensis とされているようです。